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政治不信を招く消費税論議
2012/02/10(Fri)
世界各国とも、財政赤字にあがき、その隙を国際投機筋が虎視眈々と狙っている。

市場は、肥大化し巨大なモンスターとなり、コントロールできなくなっている。モノやサービスなど実体経済以上に、市場に溢れたマネーが、少しでも高いリターンを得ようと世界中で動き回っているからだ。市場原理主義が、パンドラの箱を開けてしまったことで、マネーをコントロールできない。

ドルが基軸通貨であるのは、幻想にすぎず、世界共通通貨などは夢物語だ。肥大化した市場で、通貨が不安定になっている。市場に任せておけば、大丈夫だと、金融工学でリスクが管理できると主張していたグリーンスパンFRB前議長は、米国市場資本主義の象徴であった。しかしその主張とは違い、資本主義や市場を管理できなくなり、民主主義は、危機に陥っている。

今や資本主義は、雇用を減らす欧米の資本主義と雇用を増やす中国の国家資本主義の二つで競い合っている。欧米の資本主義は、2008年のリーマンショック以来、金融危機の傷が深くなっている。資本主義は、人々に雇用機会を提供するべきものだが、そうなっていない。欧米側が手を打たないと、中国の国家資本主義が勝ってしまうのだ。

欧州は、政府の債務(借金)危機が広がり、通貨ユーロの崩壊が迫っている。ユーロ圏といっても、ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルなど南欧の諸国が、放蕩財政で行き詰まったが、財務健全な富裕国の北欧は、自分たちの税金が南欧諸国に投入されるのを嫌っているため、ユーロ圏解体の可能性が高まっている。

貧しい南欧と富裕国の北欧との差は、借金による放蕩財政か、高税金負担による健全財務の違いでもある。借金に頼る国は、放蕩財政に傾き、高税金負担の国は、裕福になる。

借金大国であるイタリアは、債務残高の規模が大きく、欧州中央銀行(ECB)が買い支えているものの、それでも足らないため、その対処方法が見当たらないでいる。ベルルスコーニ前首相は、人気取りのバラマキ政策で、不動産税を廃止などを打ち出したことにより、税収が落ち込んだ。イタリアは、借金を払えない政府と貸し渋る銀行との間で、お金の流れが滞り、給与や代金の支払いが止まって、倒産や解雇が相次いでいる。さらに歳出削減で、仕事、医療が削られて、深刻な影響が出ている。その上、緊縮政策により不動産税廃止以前まで遡って税金を請求されている。バラマキ政策で減税しても、財政不足となり、結局は、国民にツケが回る。

ユーロ危機の中心地であるギリシャは、民間で仕事を失った人々を公共部門で雇ったが、歳出が増える分、それに見合う増税をせず、国債による借金に頼った。ギリシャは、福祉国家を目指したものの、重税の北欧と違って、徴税せず、借金に頼ったため、債務不履行(デフォルト)に陥っている。借金か、徴税の違いで、天と地の開きが生まれる。バラマキ政策で有権者の関心を買う政治家が多い国と、国民に痛みを求める政治家が多い国の違いでもある。

日本も、税収よりも借金が多い財務状況が3年も続く異常事態になっている。デフレのため、企業も家計も貯蓄が非常に多く、銀行も貸し出し先がないため、国債ばかり買っている。日本の借金は、1000兆円を超えているにもかかわらず、ギリシャと違って楽観視している根拠のひとつに、貿易経常黒字を挙げている。

だが、その経常黒字も、経常赤字に転落してしまった。円高で製造業の不振が続くため、再び、経常黒字には戻ることは難しい。経常赤字になると、海外からお金を借りることになり、国債暴落の不安が現実味を帯びてくる。メガバンクも国債暴落のシミュレーションを備え始めている。日本が借金なしにするには、消費税を増税しかないところまで追い込まれている。

国会で消費税増税がうまく行かないと、市場に不安心理が広がる。国債価格が下がり、長期金利が上昇するため、政治不信が最大のリスクとなる。銀行の含み損、株価下落で日本経済は大混乱になる。

消費税増税反対派の最大の理由は、デフレ下でさらに消費が落ち込み、生産減少、失業者の増大、低所得層への影響を挙げる。しかし問題は、「どちらの懸念がより深刻か」という点にある。消費税増税が出来ないとしたら、日本経済に与える混乱の方が、より深刻である。国民の生活が高金利や高インフレで破壊され、社会保障費も大幅に削減されて、消費税は25%以上にもなる。

消費税増税反対だと、さらに財源不足が生じるため、様々な問題解決にまったくつながらない。一方、消費税増税は、短期的には、デフレ効果をもたらすが、中長期的には、経済成長の阻害とはならない。

勿論、議員定数や公務員給与の削減などにけじめをつけるなど、歳出の正常化が前提だ。

少子高齢化社会になるほど、経済成長など期待できない。貿易経常収支が赤字になる以上、所得収支で稼ぐしかない。これからは投資立国として、海外企業などへの対外投資で利子や配当を稼ぐ必要がある。

政治家が選挙で自分の利害ばかり、借金のツケ回しのことばかり考えていると、若い世代の将来は、より深刻になる。政治家も有権者も将来のことより、目先の利益しか考えないため、民主主義の限界である。政治家の力量は、減税など人気取りの政策を捨てることであり、身を切る決断ができるかにかかっている。

政権を担う民主党は、党内がまとまらず、スピーディな決定ができない。自民党は、政権の足を引っ張るばかりで、思い切った妥協に踏み込まない。決められぬ政治に不信が高まるばかりで、消費税論議が進まないと、欧米の格付け会社が、国債を格下げする。長期金利が上昇した時、与野党の政治家は責任をとれるのか。

政局絡みの消費税論議ばかり続けていれば、社会保障制度はいずれ破綻するだけだ。政治的思惑に影響されずに、専門家が中立的な立場で、財政を考える機関が必要だ。

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