FC2ブログ
スポンサーサイト
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事のURL | スポンサー広告 | ▲ top
解決策のないリスク社会
2011/05/20(Fri)
原発は安全でクリーンでないことが一夜にして明らかになった。

原発事故というブラック・スワンは、メルトダウンという制御不能な結果をもたらした。これまで国は、原発事故になる確率が「隕石が当たって死ぬ程度の無視できる大きさ」だと主張していたのが、簡単に起きてしまった。

最悪の事態を想定してこなかった東電は、震災直後からメルトダウンしているのに、眼前の現実を認めず、後手ばかり繰り返している。後から後から深刻な事態が明るみになる。最悪の場合、何が起こるかという最大値の問題に取り組んでこなかったからだ。

地震や津波が起こる場所に原発を建設したのは、政府や産業界などの人間が決めたことで、想定外でも、自然が決めたことでもない。人間自身が制御できない結果を生み出している。

しかもその結果に対して、誰も責任を取らない。政府と電力業界が、なれ合いによる対応の甘さから、組織化された無責任システムが出来上がっているためだ。問題が起こると、その負担を国民に回すことばかりする。

原発コストには、巨額な補助金も、未だに処分が決められない使用済み核燃料の除去コストも算入しておらず、粉飾まがいの構図そのものだ。

人間が作り出した限界のないリスクは、原発だけない。地球気候変動、グローバル化した金融経済、政党政治、ナショナリズム、マスメディア、テロなど多くのリスクにも限界がない。人間の意志決定でリスクが生まれているからだ。

世界的ベストセラーとなった「ブラック・スワン(不確実性とリスク)」は、人間には不確実性を扱えない根本的欠陥があることを指摘している。人間は、自分で思っているほど実際には物事をよくわかっていないのだ。

リスクの大きさに見合うだけの解決策が全くないのだ。今の制度は、原発事故などの大きな問題解決のために設計されていない。

制御不能なリスクは絶対に避けなければならない。今まで政府や専門家が何がリスクで何がリスクでないのか、決定する権限を独占してきた。そこには市民が不在で透明性もない。市民運動が起きないと、産業界と政府の間に直接的な結びつきができてしまう。

不都合な情報を隠す政治を透明化するには、強い市民社会が必要だ。問題を広く見える形にするには、民主主義だけではなく、市民社会の関与も必要だ。

最終決定できるのは、政府や専門家ではなく、市民社会の健全な判断しかないのだ。

日本は、市民社会がしっかりしているから、政治が貧困なままでいられる。政治家が国民に甘えているからだ。いつまでも解決策を先送りばかりする無責任な政治家に国民生活を安全に守る資格などあろうはずがない。
この記事のURL | 持続可能な社会 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<原発エネルギーの時代は終わった | メイン | 原発が核兵器になる時>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

   ▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://demosbc300812.blog61.fc2.com/tb.php/92-001d892a

  ▲ top

| メイン |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。