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個人が過重なリスクを背負う社会
2010/03/24(Wed)
国民の幸福度を表す指標づくりが最近、注目されている。

国の豊かさというと、「国民1人あたりGDP(国内総生産)」で測られることが多い。

GDPは、人間の幸福に役立つ、役立たないに関わらず、あらゆるモノの生産や流通を単に合計しただけである。さまざまなマイナス要因も、お金さえ動けばGDPに加算されている。

だが「幸福度」で調査すると、先進国で最低に近い水準である。他国と比べて「幸福度」の差は歴然で、さらに自殺率が非常に高いことから日本の経済・社会・政治の仕組みに根本的な欠陥がある。

幸福になれない要因のひとつとして、年齢に関係なく、働き過ぎる長時間労働の問題がある。労働時間に関する規制が弱く、終身雇用保障の代わりに長時間労働を強いられている。また労働法には「同一労働同一賃金」の原則がない。

サービス残業や過労死・過労自殺が大きな社会問題になっているにかかわらず、国と企業は一向に、過労死・過労自殺に対し歯止めをかけようとしない。歯止めどころか、さらに過酷な労働環境を作り出し放置している。

非常識な長時間労働前提の働き方を見直さなければ、家事、育児の分担は困難で、女性の就業が難しくなる。日本の少子高齢化はさらに深刻化する。

若者は非正規の不安定雇用や長時間労働で結婚できない。少子化対策には正規雇用を拡大し若者の自立を促し、長時間労働の是正に取り組むことが必要である。

日本は企業中心社会である。しかし企業が労働者の人生を支配する雇用制度や福祉制度は、非正規雇用の拡大で機能不全状態にある。

こうした雇用・福祉リスクについては、個人でリスクを抱えるのではなく、社会全体で公平にリスクを共有すべきである。性別や雇用形態に差別されない公平な労働市場を確保することが重要である。

すなわち「同一労働同一賃金」「男女間や正規・非正規雇用の均等待遇」「総労働時間規制を強化したワークシェア及びワークライフバランス」の実現が不可欠である。

さらに幸福になれない要因として、日本の再分配政策の機能が弱いことにある。所得格差の拡大が社会問題化し、失業、賃金下落、倒産といった経済的リスクを個人が負うことは、合理的ではない。

日本人が幸福を感じないのは、「個人」が過重なリスクを負担する社会で、希望の喪失した閉塞感があるからだ。

「社会全体」が公平にリスクを負担する社会へシフトするためには、欧州型の雇用・福祉制度に改革する政策の転換が必要だ。

生活の糧を失った人でも容易に再挑戦できる寛容な社会を作らない限り、幸福度が高まることは望めない。
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