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科学より国益を優先させたCOP15は失敗に終わった
2009/12/22(Tue)
地球温暖化の影響とみられる気候変動で、身近な果物に異変が起きている。四季の寒暖の差が減少しため、色づきなどの品質が悪くなったり、果肉がやわらかくなったり、従来の季節に食べられなくなったりする事態が生じている。世界各地の農作物にも、さまざまな異変が起きている。ワイン用ぶどう栽培は、最適とされる気温の幅が狭く、気候の変化による影響を受けやすいため、仏国内のワイン産地では高温被害が出ている。

地球温暖化がこのまま進めば、人類には温暖化地獄の苦しみが待っている。果物の異変だけでなく、自然災害(洪水、台風や竜巻の発生、飢餓、干ばつ、シベリア永久凍土からメタンガスの放出、自然火災)などで温暖化地獄の兆しを、既に目にしている。最近では、地球は温暖化地獄の1丁目(夏の北極海氷が臨界点を超えて消滅しつつある)に入り、2丁目(グリーンランド氷床の全面溶解の開始)と向かっているという。世界の平均気温が2度以上上昇すると、地球は壊滅的な打撃を被るため、温度上昇を2度以内に抑えることが、世界各国政府の最大目標となっている。

しかし、地球温暖化が世界各国の共通課題であるにもかかわらず、COP15では、温暖化対策の重要性を共有するどころか、科学より国益を優先させ、先進国と新興・途上国との利害対立が激しかった。「中国など新興国も削減目標を設定すべきだ」と主張する先進国と、「先進国だけが削減義務を負っている京都議定書の継続」を主張する途上国と激しく対立した。

また途上国と新興国との対立もあった。温暖化による海面上昇で水没が心配される南太平洋の島国ツバルが、中国やインドなど新興国に対し、法的拘束力を伴う2013年以後のCO2排出削減務を受け入れるよう求めた。気候変動の脅威を肌で感じているツバルの代表が泣きながら、「私たちは生存をかけて交渉している」と訴えていた。

最大の焦点であった温室効果ガス排出の削減目標の義務づけは、自国経済への影響を懸念した米国などの抵抗で先送りとなった。結局は、京都議定書にかわる新たな法的拘束力のある議定書は作成できるどころか、法的拘束力のない政治合意だけで終わり、温暖化防止という本来の目的からは程遠いものとなった。世界の排出量の4割を占める最大排出国である米中抜きの枠組み(不平等条約である京都議定書)を変えるチャンスは遠のいてしまい、COP15は、失敗に終わった。

一方、「2020年までに1990年比で温室効果ガスを25%削減する」目標と途上国支援策の「鳩山イニシアチブ」を掲げた日本は、米中の狭間で存在感を失って交渉をリードすることはできず、国際交渉における指導力のなさが目についた。

温暖化は先進国の責任と反発する途上国に対して、温暖化防止にライフスタイルを変更しない米国、その米国のライフスタイルを後追いする中国などの新興国、CO2排出権取引だけに熱心なEU、お金を出すだけでリーダーシップのない日本などが国益を優先している以上、今回の結末はCOP15開催以前から予想されていたこと。政治家は言葉通りに、地球温暖化の危機を直視し行動に移しているのか、大いに疑問である。

国連は、COP15で温室効果ガス排出削減交渉が成功裏に終わっても、世界の平均気温は3度超上昇するとの独自試算を明らかにした。科学より政治優先で利害対立が続くかぎり、極地の氷はさらに解け、海水の酸性化が進み、深刻な水不足となり、世界はなお持続不可能な道筋を辿り続けなければならない。
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