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芸術文化振興に寄付免税の見直しが必要
2009/12/17(Thu)
行政刷新会議の「事業仕分け」で、新国立劇場運営財団に業務を委託している独立行政法人「日本芸術文化振興会」への助成金をはじめ、芸術家の国際交流や、学校への芸術家派遣などに対する芸術文化事業予算が縮減・廃止と判定された。これに対して、著名クラシック音楽家などが緊急アピールを行い、「芸術とは人間を育てるものであり、手間と時間がかかるものですぐに結果を得られるものではない」と、「事業仕分け」の判断基準に異を唱えた。また「寄付税制の見直しなど芸術を支える方法を根本から再考することが必要だ」と訴えた。

一方、仕分け人の評価コメントとしては、「文化振興は国の責務か民間中心か議論が必要である」、「文化振興は地方に委ねるべきだ」、「芸術・文化に国がどう税を投資するか明確な説明がなされない」、「寄付を集める仕組み作りの努力が不足している」、「国庫負担を将来はゼロにするよう求める」などと、芸術文化関連の予算に厳しかった。

■ 文化は、公益を担っている
芸術、音楽、映画、科学、スポーツ、教育などの文化活動は、日々の生活や人と密接にかかわっており、社会の大きな財産になっている。文化は、みんなのためになるという公益を担っているため、社会全体で「文化」の担い手を育てることが重要である。欧米では、「文化」の担い手に対する寄付金は課税対象としない優遇税制を導入している。それが「文化」の力を活用した「文化産業」を盛んにし、社会に対してインパクトを与え、大きな経済効果も生んでいる。

日本の政府や自治体が行う「文化行政」は、中味のないハコモノをつくり、特定団体に補助金を出すばかりで、本当の「文化」育成を行っていない。ハコモノ行政から脱皮して、豊かな「文化」が育ち続けるインフラをつくるには、寄付税制の改革が大変重要である。お役所が決めて金を出すのではなく、国民一人ひとりが、直接「文化」にお金を出すことができるような仕組みが必要である。

■ 寄付をすると、税金を取られる税制度
欧米では、税金も寄付も社会に対する貢献とされている。社会にお世話になり、社会から利益を受けている以上、自分の収入に見合うだけの支出を、社会を維持するためのコストとして払っている。税金と寄付との間に差はない。だから、税金で貢献するか、寄付で貢献するかを国民は選択できる。寄付をすればその分税金は控除される。そのため、税制は個人寄付・法人寄付に与える影響を考え、多くの国では寄付を他の支出より優遇するように税制が設計されている。

また欧米では、公益性と関係なく誰でも非営利の法人を設立できる。その中で、公益性があると認められた団体は寄付免税の対象となる。寄付免税の対象となる団体の範囲は日本より幅広く、法人格をもたない団体も対象となっている。

ところが、日本では、寄付をすると、特定公益増進法人(控除対象)などを除いて、所得とみなされて税金を取られる税制度になっている。控除対象となる認定NPO法人も非常に少ない。寄付を優遇しない税制度では、寄付する習慣がなくなり、寄付文化など育たない。若い音楽家がコンサートで、「日本には、寄付にかかわる税制が壁となって、プロの演奏家が育ちにくい」と訴えている。

■ 税制が、国のかたちを決める
米国では、オーケストラや劇団などの芸術団体の多くがNPOとして運営されている。NPOに対する充実した寄付免税のおかげで、映画をはじめとした文化産業には多くの資金が集まり、社会全体の活性化に貢献している。寄付文化が社会全体に根づいている。

税制は、「国のかたち」を左右すると言われる。税金は、経済から見た「国のかたち」で、そこにいろんな利害が反映される。しかし、何のために税金を払うのか、払うに値する仕事を政府はしているのか、税金を払う以外に違った方法はないのかといった観点から考えることが重要である。税制のあり方については、まさに国民が決めることであり、使う立場あるいは徴収する立場の議論ではなく、納税者の払う立場の議論が必要である。

12日に千葉県の生活支援サービス施設などを視察した鳩山首相は、「公的な支援が入らない生活支援がたくさんある」と述べた上で、「税制の問題で寄付税制を変えることが大事であり、税金を国に納めるくらいならその一部を施設やボランティアの人たちに支援したい」と語った(何も決められないモラトリアム人間といわれる総理であるだけに、その実現性に疑問符が付くが)。

日本も先進国並みに、寄付免税枠の大幅拡充への再検討、税で納めるか寄付とするかの個人と企業の選択肢を拡大する寄付納税措置、使途指定型寄付制度の確立など、寄付を増やすような政策体系を考えるべき時期に来ている。
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