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堕ちた検察 正義の味方が大犯罪
2010/09/29(Wed)
特捜検察が、前代未聞の大罪を犯した。正義の味方である検察への信頼が根底から揺らいでいる。

郵便不正事件を担当していた主任特捜検事が、証拠隠滅罪で逮捕された。押収品であるフロッピーディスク(FD)の日時情報を検察に有利なように改ざんしたからだ。

証拠隠滅罪は、ふつう容疑者側が罪を逃れるためにする犯罪だが、捜査する検察が客観的証拠を捏造すれば、どんな犯罪でもでっちあげることができる。

有罪か無罪かを判断するための客観的証拠を検察が改ざんするようなことがあれば、証拠に基づいて審査する裁判を根本から揺るがすものだ。

「遊んでいるうちに書き換えてしまった」という検事の弁解に、誰も信用しない。検察の描いた捜査の見立てに合うように、意図的にFDデータを書き換えたしか思えない。単なるミスではない。

郵便不正事件の上村被告がFDデータ改ざんをしたかどうかを確認するためだったと説明しているが、データ改ざんの有無を調べるのであれば、専門機関に鑑定を出すべきであり、検察官個人が調べるなどあり得ない

本来FDのコピーで調べるべきなのに、FDそのものをいじっている。またFDには書き換え防止のツメがあるが、このツメを書き換え防止にしなかったというだけでも改ざんの意図が見える。ファイルに記録された日時情報を矛盾なく書き換えるのは専門家でも難しいのに、あまりにも稚拙な改ざんである。

検察が意図的に証拠隠滅を図ったのは、明らかだ。改ざんしたFDを弁護側に返却したのも、弁護活動の混乱を狙ったものであり、検察が公判を有利に進めようとした意図が見える。ストーリーありきの捜査の構図に合わない客観的証拠は、邪魔になっていたしか思えない。

捜査を指揮する立場であった主任検事が重要な証拠を操作したことは許されない。さらにFDデータ書き換え問題を封印し、組織的な隠蔽を図った特捜検察幹部や地検幹部も、同罪である。故意に改ざんしたと知りながら、証拠隠蔽の疑いで調べず、上層部に報告しないで隠したからである。組織ぐるみの不正だ。冤罪と知りながら公判を続けていたなら、その罪は極めて重い。最高検による主任検事逮捕も、組織の問題を個人レベルの問題にし、トカゲの尻尾切りで終わらせようとしているように見える。

元東京地検特捜部長が、「ありえない、あってはならないこと。証拠品の対応は極めてお粗末。」というが、「ありえない」ことではなく、たまたまバレただけであって、氷山の一角だ。描いた事件のシナリオ「筋読み」に固執して調べを進める特捜部の捜査のあり方が問われているのだ。

特捜部は、事実と離れたところで作文し、自分たちの見立て合わない供述は認めず、「真実を追い求める」という使命を軽くみるようになったことが問題である。安易に結論を急ぐ検察全体としての体質に問題があるのは明らかだ。

「巨悪を追求する」という大義名分のためなら、何をしてもいいと暴走し、出世のためにモラルを失った特捜検事が多い。密室の取調べで、被疑者が否認すると、「刑が重くなるよ」と脅かして、作文である供述調書にサインを迫るのは、もってのほかだ。検察官のモラルが地に堕ちている。

特捜検察の見直し論が出ている。新しい巨悪が生まれてくるため、特捜部は必要だが、権力を持っている特捜検察をチェックする機能はもっと必要だ。

組織のウミを出すためにも、誰もが納得する捜査手法が求められる。それには、捜査の全面可視化しかない。検察は、全面可視化に反対していきたのは、「真実に迫れなくなる」という理由だった。

しかし今回の事件で、検察は、真実の追究を軽くみていたことが明るみにされ、自ら可視化議論に火をつけてしまった。検察には解体的な出直しが必要だ。
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誤認逮捕を繰り返すケーサツの不祥事
2012/11/08(Thu)
パソコンへのサイバー犯罪の脅威が日増しに高まっている。誤認逮捕につながった「遠隔操作」ウイルスは、世界中で最も流行しており、誰の身にも感染リスクが起こりうる。感染ウイルスの約7割が遠隔操作の機能を持つからだ。他人のパソコンを無差別に「遠隔操作」ウイルスで感染させ、命令待ちの状態にして、不正アクセスする手口が横行している。

こうした危険なサイバー環境にもかかわらず、警察は、第三者のパソコンを踏み台していることさえ、認識できず、IPアドレスだけを過信し、誤認逮捕までやってしまった。普通に生活している人が、いきなり犯罪者扱いにする。サイバー犯罪に対する捜査手法が、IPアドレス頼みで、メール送信時のアリバイも調べもせず、すべてが後手後手である。発信元をたどるだけでの警察には、捕まえられないとの印象を、悪意のあるハッカーたちに植え付けるだけだ。

海外の複数のサーバーを経由させて発信元を分からなくする匿名化技術を使われたら、世界中の国がすべてのサーバーに通信記録の保存を義務づけない限り、たどるのはほぼ不可能だ。警察のサイバー捜査体制や知識では対応に限界があるのは明らかで、ネットの秩序は崩壊し、不正書き込み放題になってしまった。

誤認逮捕は、「足利事件」や「東電女性社員殺害事件」に見られるようにDNA型鑑定頼みでも起こっている。DNA型が一致しても、犯行時に犯人がいた証拠にならないからだ。

捜査担当者の単純な思い込みに基づいて見込み捜査が行われ、誤った犯人の断定が行われる。捜査担当者にとって都合の良い証拠のみの採用し、都合の悪い証拠は隠蔽、捏造するなどして、さらに自白を強要し、冤罪を生じさせている。証拠の評価をないがしろにし、恣意的に評価を変えてしまう風潮がある。身柄を拘束し続けて自白をせまる「人質司法」は、密室で無制限に取り調べができる日本の刑事司法上の問題点だ。

今の司法は、「検察官司法」と呼ばれている。検察官主導で刑事裁判が進められ、検察官と仲間意識が強く、検察官に頼る裁判所も、検察官の主張通りに安易に追従して有罪判決を出す「有罪ボケ」の状態である。検察官と裁判所による司法組織が、簡単に有罪判決に仕立ててしまうため、マイナリーさんの再審無罪が出ても謝罪、反省もない。こうした「検察官司法」の制度を批判する市民社会が、検察による取調べの完全可視化や証拠開示を求めるのは、当然の流れである。

警察の不祥事は、絶えない。不祥事とよばれるものは多様で、単純なものとしては警察官が窃盗や暴行・傷害など犯罪行為を行うものがある。さらには暴力団から金をもらって捜査情報を漏洩し、女性部下には集団セクハラ、痴漢、飲酒運転は数知れず、悲痛な訴えには、職務怠慢で慰安旅行、大事故当夜には、宴会を開くなどと、不祥事を挙げれば、切りがない。

警察を監視強化しなければならない公安委員会も今や単なるお飾りにすぎず、警察の追認機関となっている。警察は、根本的対策に手をつけず、腐敗にふたをしまうため、不祥事が繰り返されるだけである。

わずか数百人のキャリア官僚が30万人のノンキャリアを上意下達で動かすだけでは、現場の組織はすさむし、冤罪を生みかねない。過酷な検挙ノルマに起因する検挙報告捏造、裏金作りに代表される不正経理問題もある。警察組織も一種の行政機関・官僚機構であることから、他の組織と同じような不正も当然起こしえる。さらには許認可権限や利権に絡み、関係団体への影響力で利権官庁化している。

不正を取り締まる立場にある警察の不祥事は、単にけしからんというだけでなく、人や国の将来を危うくしかねない。警察のありようを根本的に変える必要がある。
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